電子書籍にも慣れてきたので、思い切って紙の本を処分することにした。
というわけでそこそこ離れた近所のブックオフへGo。
店内に入り、ずっしり重い紙袋をカウンターに置くと、バリトンボイスの店員さんが慣れた口調で告げてくれた。
「のふんほので、のよびだしやす」
慣れすぎて理解するまでワンクッション必要だったけど、つまり5分ほどで呼び出してくれるらしい。
…そんなに早いの?20冊以上あるけど。本当に大丈夫?
半信半疑のまま店内で待つ。
特に目当てもなくウロウロしていると、万引きの物色をしているような気持ちになってくる。
いたたまれない。
早く終わってくれ。
本当に5分で終わるんだろうな。
5分と言わず、今すぐにでも終わってくれ。
実用書コーナーで勝手に気まずくなっていると、本当に5分ほどで(体感で2時間ほどで)呼び出しがかかった。
さあ店員さん。オープンザ・プライスの時間だ。いい数字をそのバリトンボイスで告げてくれ。
「のっぴゃくのじゅうえんになります」
の、のっぴゃくのじゅうえん!?
24冊で、のっぴゃくのじゅうえん!?
これからアニメ化される作品なんかもあるんだけど…のっぴゃくのじゅうえんなの?
まあでも、そうだよな。
できるだけ安く買い取って、できるだけ高く売る。
それができなければ清水国明もCM出てくれないし、目の前のバリトンボイスさんもおまんまの食い上げだもんな。
そう自分を納得させて650円を受け取り、店を出る。
はあ。
がっかりしたらお腹もすいた。ラーメンでも食べて帰ろう。気になるお店があったんだ。
特製ラーメン(1050円)。
本売って赤字になってんじゃねぇよ!!でも美味しかったからよし。